fuzkue 会話のない読書会へ『公園へ行かないか? 火曜日に』柴崎友香
日常のペース配分みたいなものはあります
休みは誰かひとりと会って飲み食いして
三連休ならどこか旅して
映画か美術作品を一作は観に行って
1週間に3日は5㎞ぐらい走る
読書は土曜に一冊、日曜にもう一冊
そして平日夜は勉強だけれど、週1日だけは何か新しいこと挟む
そんなペース
なんかないかな、平日夜って探していたのが先週。
初台にfuzkueというよく行くお店があります
突き詰められた読者のための空間
突き詰められたというと固いですが、会話だめなのでとても静かに過ごせます
店長の阿久津さんが書かれた本があり、最近読んでいまして(まだ半分くらい)その中に、「会話のない読書会」なるイベントがあることが書かれていて。
このお店隔月では来ているものの知らなかった。
検索したら直近でも開かれる予定のようだったので平日の彩りにと申込み。
決まった本を持ち込んで、参加者は同じ場所で同じ時間同じ本を読んで過ごす。
読書イベントは作家さんのトークライブぐらいしか今まで行かなかったし、一緒にただただ読むって面白いし新しかった。
『公園へ行かないか? 火曜日に』柴崎友香さんの新刊が題材でした。
この本は短編集。各国から集まった作家さんがアイオワで開かれるライディングワークショップでの話。
開始の20時近づくともう読み始めてよいのか、そわそわ。
いつもよりどんな人が他来てんだろうと周り気になってた。
20時きっかりに読み始め。少しの緊張感。
裏返しのテスト用紙、開始時間にしゅばってひっくり返して始まる感じ。新海誠さん作のこのCMよぎった。
電車で本を読むときは書店で付けてくれるカパーに書き込んで、店で読む時は手帳広げて読む派 。
フレーズ書き留めたり、派生して思いついたこと書いたりしたい。
手帳はedit の1日一ページ版。この日は仕事のメモで一杯だったから先週のページ開きながら。
20時から22時30分が読書会の開催時間。
2時間半で276ページ読むのは、正に自分が読むペースどんぴしゃ。ご飯食べるかは葛藤しました。お腹減ってたので一瞬だけ。
野菜中心の定食をオーダー。いつもこれ、普段1000円也。
いつもと違うのは、食べてる時の不思議な罪悪感 笑
皆がマラソン走ってるのに1人休んでるみたいな。
作品は良かったですねー
自分も長期留学してた身なので照らし合わせながら読んでいた。始めの章がタイトル「公園へ行かないか?火曜日に」だったのだけれど、これが良い。
パークへ行かない?とウラディミルがきいた。
と始まるこの章は、パークってなんやねん、公園って訳せばいいじゃんか。ってひとり突っ込んで読み始めたけれど、読み進めていくとパークってどこのことなんだって疑う叙述があって。
あー文化背景異なる人が一同に集まってどこに向かうか分からないけれど進んでく感じ、
まさにこの店でのこの瞬間だな。今日、火曜日だし。ってシンクロ感じました。
目の前に確かにあるものと、人の意思や関係ややり取りで成り立っていることと、今自分と話している人が思っていること知っていることと、私が理解していることが、常に少しずつずれていて、それがときどき重なったり繋がったりして、 いくつもの層の間を漂っているみたいに、暮らしていた。
[ホラー映画教室]
人の気持ちがわかることは、誰かと同じになることは絶対に、絶望的に絶対にないのだから、できることはただ共感することだけだというようなことだった。
[it would begreat!]
価値観が違ったり自分の考え方と違うことをそのまま受けいれる胆力が、歳重ねることで狭まっていくことはある。
自分の考え方に取り組んでいくことは確かに体力いるけれど、そういう考え方もある、って思えるような器は装着しておきたいものです。
22時30分終了。
ちょうど読み終わった。
24時まで開店していたけれど、皆23時ぐらいにはばらばらと帰っていた。現地集合現地解散、交流だけど直接交わらず、同じ場所で時間流した、絶妙な距離感が良い。
皆各々の日常に戻ってくんだなー
って定型的に書いてすぐ、いや全部混みで日常か、と自己完結。非日常の体験を!みたいに昔は思っていたけど本来全てシームレス。金曜の2359分と土曜の0000で本来変わるものないですね。
大陸を行き来する距離を、なんども移動している人たちが、その距離が「life」の一部である人たちが、こんなにもいるのだと、理解し始めたのはやっとこの数年のことだ。
[ニューヨーク、二〇一六年十一月]
こんな一節もあった、そんなこと思いながら書きながら帰路。あぁ雑司が谷駅とか知らない駅着いたと思ったら逆方向乗ってる、、、fuzkue帰り3回に1回ぐらい逆方向乗ってしまうのなんで。
イエローのワンピースがとても似合う方が目の前にいてなんか目の保養だったので凹みはやや軽減。
写真撮っていないからサムネは電車の中で描いた手書き。更新は来週の話になりそうですので、先週のお話でした。
越後妻有で楽しむ大自然の中のアート 大地の芸術祭へ【後編】
大地の芸術祭続き
作品の展示場所は空の下野外か、廃屋、廃校舎が多いです。その場の文脈で作品のメッセージはより際立つもので、場の力が強ければ作品の強度も求められますね。
フローティングスカルプチャー2018
磯辺行久
ワープクラウド
ダミアン・オルテガ
天と地を紡ぐ感じ
たくさんの失われた窓のために
内海昭子
カクラ・クルクル・アット・ツマリ
ダダン・クリスタント
自然は日本では緑に認識されるけれど、黒色で認識される国もある。ノルウェイの森の色みたいな。夜、この作品群の表情も変わるだろうな。
レアンドロ・エルリッヒ
家の記憶
塩田千春
最後の教室
クリスチャン・ボルタンスキー+ジャン・カルマン
車でぐるぐる周りながら1泊2日丸々動き回りました。
大地の芸術祭は今回で3回目、いずれも2−3人での旅行。
作品に関して想像力3倍になってそれを言葉交わしあいつつ旅。
道程も楽しい、人と旅行する事少ないので貴重でした。
越後妻有で楽しむ大自然の中のアート 大地の芸術祭へ【前編】 清津峡渓谷トンネル
大地の芸術祭に行って来ました。車での3人旅。2泊3日。
作品や古民家に溶け込んだ作品が越後妻有全体に点在。
その中でも感動した清津峡渓谷トンネルにつきまして。
渓谷というだけあって自然がいっぱい。車を降りて進む。
洞窟なんて幼少期のカミオカンデ以来かもです。
全長750mのトンネル内に作品が鎮座しています。
暗いトンネル抜けていくって心くすぐる。
展望スポットが3つあるのですが、道中この鉄の塊が。
よく見るとトイレと書かれていてユニークだな。
しかしなんと、中入るとマジックミラーのように外が見えるのです。
そしてもちろん便座もある。ほら、そうそんな感じに。公衆な感じに。
こちらは王蟲みたいでした。音響施設が付いていたからライブイベントもできそうで。
圧巻だったのは最後のところ。湧き水が薄く張って、靴を脱いで進んでいく。
本当に冷たくて反射光が大きいトンネルと合間って幻想的。
作品はMAD ArchitectsのLight Cave。
馬岩松さんと党群さん、そして日本人の早野洋介さんのグループ。
本作は馬岩松さんですね。
カナダのアブソリュート・タワー、モンゴルのオルドス博物館もMAD Architects。
高くあることが良いと評価されがちな中国に置いて、庭のデザインもされる。
山水都市をコンセプトに入れる建築も多い中で、この大地の芸術祭での作品は合ってた。
神奈川で自然を観測する。杉本博司さんの江之浦測候所に行ってきた。
江之浦測候所という場所があります。
“世界や宇宙と自分との距離を測る”
護王神社のアプロプリエイトプロポーションは観に行ってたことがあって。構想に10年、建築に10年かかったというこの測候所。友人から聞きまして、これは行きたいといざ小田原へ。
横浜から1時間ぐらい、東海道本線の根府川駅に降りる。
そこからは車でしたが、シャトルバスも出ています。
門を潜ると受付棟。全面ガラス張りで。屋久杉のテーブルにかけて説明受ける。2時間10人ずつぐらいの完全予約制。
日の出に沿った建築。
硝子の演台。裏手がコロセウムのような円形観客席になっていて。能楽がここで開かれることもあるそうです。
長廊。壁一面が珊瑚のような独特の文様。中庭には三角に芝の切り込み入れた庭園。
写真上部円形の石は、火おこしのできる竃みたいになっていて。BBQしたい。
伽藍道。石は見所の一つ。フランスからの石材や、江戸城にも使われた石が施設内に溶けて置かれています。
石廊も飛び石も一口に灰色でもこれだけ大きいと味が出る。日常に石材は至る所にあるけれど、画一化されたもの見ていることが多い。
何故石を置くのかね?土と石の違いは?みたいな話をしていた。昔から石は形が変わらないことから永久不変の象徴とされていて。自然物だけれどその境界の先にいってる感じから特別なのかな。
「天円地方」という言葉が中国の宇宙観の中にあります。天は円く、地は四角。天体活動は円環運動することによる。世界遺産にもなっている、明清時代の天壇は天に対しての場所として有名ですね(地壇という建物もある)。
この測量所には円形の建物は無かった。「測る」行為には、起点と終点を決める必要があるもので。世界や宇宙と自分との距離測る時も、まずは足元の起点を見失わないこと大事なんかなと思った。
2時間あっという間。とっても静かな場所なのでおすすめです。
あなたの知らない東京に出会う”音楽写真展” へ TOKYO SOUNDSCAPE
週末に行ってきました
東京を音楽と写真で見つめ直す空間
場所はCLASKA@学芸大学
初めて知った場所ではあるんですが
隣のカフェ「Factory & Labo 神乃珈琲」はよく行っているので馴染みある場所
「あなたにとっての東京とは?」
という問いから始まるギャラリースペース
東京は大学生の時に下北沢でカフェをしていた時の半年と、社会人になってからの2年間だけ過ごしてる
この大きな街をズバッと言葉でも写真でも表すこと難しい。縦にも横にも広い上に塗り替えられてく早さもある
窪塚洋介さんZONE
Spotifyプレイリストが各作品の前に置いてある
視て聴く東京
ヘッドフォンはBOSE
音楽を聴きながら写真を見ながら
レコード型のジャケットに
spotifyのバーコード一覧
それぞれが住み、過ごし、撮って残した場所
東京は下北沢、大井町、上野毛、自由が丘に住んだことがある。ざっくり街の印象を言葉に出してしまうとシンプルに同じ単語並ぶこと多いけれど
同じ場所に住んでいても目につくものも感じる事も違う
こんな場所あったっけって思ったり、同時代なのに昔の写真に感じたり
table
seimaさん
全体の話だけれど時間的にも空間的にも間がよかった
所狭しと画一的にずらっと並ぶ写真でなくて
一人から一人に向かう間もいい距離で
柱には一枚絵、アクセントもあって
3階で触れたあとで、8階に上がっていく時間もあって
屋上に直結
CHILL OUT飲みながらCHILL OUTできる
イベントサイト素晴らしいので
背景秘話もアーカイブも読むのおすすめです
tokyosoundscape.cowcamo.jp
同世代が創っていた空間と知った
こういう場所作りはしていきたいですね
東京から日帰り登山。山梨県の三ツ峠に登ってきました。
三ツ峠
年に2−3度は登山をしています
趣味というほどのめり込んではいないけれど
気分転換と運動目的
週末は山梨県の三つ峠へ
立川駅(am 7:53)→大月駅→河口湖駅(am 8:30)からのバス
遠めですが読書しながらなら動くのですぐ
土日だと9時05分発のバスも河口湖駅から出ています
ここ登山口までバスで行けます
10:40から登り始め
同じバスに乗っていたのは10人ぐらいの登山者で大抵年配の方が多い
登るペース違うので大抵ひとりとなります
何も音なく静かで考えごとするに最高
元々は奈良時代からの修験道だって
こういう所にたまにあるガードレールは謎
シモツケソウ(多分)
古木いい
苔いい
1時間30分ぐらいで山頂
1760m少々
1時間毎に5−10分ぐらいは休むようにしてます
帰りの方が長い、見所多めなAルートを選択
写真撮る方は絶対に足場がしっかりした所で
構えながら動かない
ずるっといったらほんと危ない所もございます
おぉと圧巻なのは一面の黒岩
屏風岩というそう、ロッククライマーならば知っている場所だそう
登ってる方々いました、凄い
高所恐怖症なので絶対無理
岩清水、冷たい
水が出る場所が多いと植生も変わってくる
八十八大師
都内では一人で登ることが多いです(仲間募集)
でも一人で登ってる方々と山道でお話することも多くて、
この日は50年間毎年登っているという76歳の方にお会いした
外見20歳は若かった、、地元のお話聞きながらのんびり休んだ
あんな歳のとりかたしたいものです
14:55ぐらいに下山
三つ峠グリーンセンターで温泉にも入れます
温泉とお酒とつまみと三つ峠駅まで送迎までしてくれて1,600円
唐揚げはもう一個あったけれど食べた後
山降りた後の温泉は最高です、ほんと
ジムで2時間過ごすならば
山登りで運動することおすすめです
都内日帰りで行けるところも多いです
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装備
登山靴、帽子、着替え、ポカリ500ml×3本、かっぱ、ストック
丘とか整備道のトレッキングでない限りは
足ひねるのでスニーカーやめた方がいいです
1万ぐらいで登山靴ある
ストックは今回使わなかった
体重が分散するのであると楽です
3,000m前後ぐらいの山だとないと辛い印象
音を楽しむ休日。六本木での企画展「AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ展」へ行きました
企画展「AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ展」が開催中
21_21 DESIGN SIGHTが会場です
安藤忠雄 建築、三宅一生の「一枚の布」という概念が通底にあります
長大な鉄の板を使うの大変だったそう
CORNELIUS小山田圭吾さんが書いた『AUDIO ARCHITECTURE』が会場内に流れます
歌詞が THINK, TIME などの単語が並ぶ部分があるのだけれど
それに合わせて映像が動き出す
ずーっとリフレインするんだけれど飽きない
「アーキテクチャ」は「構造物」であると共に
ある環境に置ける人の行動の自由度を決める「場の力」のことを意味する
キャプションに書かれたこの文章が全面に現れた作品が多かった
会場にはフルスクリーンの20−30mにも及ぶ映像作品が音に合わせて流れています
この作品が一番好きだった
自分の名前や関心事が選択的によく聴こえる「カクテルパーティ効果」
音の要素をモーショングラフィックにして全てが認識できないほどパターン化
カクテルパーティ効果で反応できるその速度は
スパコンでも追いつかないと早瀬耕さんの作品で読んだ
ノイズ化した中で聴こえ見えるものが何かを問われているようでした
音楽と映像と鑑賞者が一つに統合される作品
音楽に組み込まれた個人がどう振る舞うかっていうのもARCHITECTURE
映っている方々が映像に合わせていろんな表情していた
インターフェイスによって人の振る舞いは変わる
鑑賞者が表現者にシームレスに変わるのは面白い
音の可視化どうするかって命題もらった時に
オンガクミミズって最高
楽曲を「生命的に脈打つもの」として捉えています
脈打つって言葉は視覚的な気がします
拍動は聴覚的な印象あるけれど
曲調は静かです
ずっといられる空間でした
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会期 2018年6月29日(金)- 10月14日(日)
会場 21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1&2
休館日 火曜日
開館時間 10:00 - 19:00(入場は18:30まで)
入館料 一般 1,100円、大学生 800円、高校生 500円、中学生以下無料
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