hehishim

Art,Books,Culture in Tokyo,in Japan

nor herering @OS Open Space 2017

nor

nor さんのhereringと言う作品が面白かったです。
サイト文面にhereingとありましたが多分hereringであっているはず。

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nor.tokyo

 

ハンドベルのようなデバイスをぶんぶん振り回す
部屋の中の色調が変わる
低周音の海の中の動物の声みたいな音もなる

キャプションがなくて(見落としてたかも)
説明を何も見ないで作品に触れるのがいいですね
場所がサチュレーションとリンクしているんろうなと思ったけれど
Hue Value も読み取っていたんですね
探りつつぶんぶんする


動きと空間がリンクするインスタレーションは
一定空間内に自身の拡張を再現している様子がいい


この作品はどう動くとどうなるか分からないので
作品に触れている人がぐるぐるしたり
行為者が表現に対して指揮権を持っていないのが面白でした。
自分の身体だけれどうまく動かない感覚

生まれたての子鹿とか
自転車乗りこなせない練習してる姿とか
なんか頑張れ、って密かに応援する感覚

 

あー今思い出しましたが
今年2017年の六本木アートナイトで作品出されていたのもnorさんですね
vimeo ありました。
dyebirth 

vimeo.com

 

次回作楽しみにしています

『双孔堂の殺人 ~Double Torus~ 数学者十和田只人』 周木 律

堂シリーズの第2弾。
周木律さんの第一弾、眼球堂の殺人 こちらを読了。

 

眼球堂の殺人 ~The Book~ (講談社文庫)

眼球堂の殺人 ~The Book~ (講談社文庫)

 

 

ずいぶん前に読んでいたけれど
シリーズ物と知らずにおりました。



ポワンカレ予測、位相幾何学に焦点のあたった事件。
数学好きにはかなりのめり込んで入れると思います。

 

十和田只人の数学知見基づいての発言は、、難解で分からん!
宮司司も話しており嚙み砕く文面も出ておりますが、用語が多い。
第4作にかけてその咀嚼もどんどん分かりやすくなっていきます。


サスペンスものはあんまり読んでこなかったので味わい方は模索
ハウダニットホワイダニットが少しずつ伏線張られながら解決に向かう

80年後半生まれの人って、ホームズ、金田一少年江戸川コナン
サスペンス関係のアニメの世代なのかも。

トリックの部分は結構既出のものが多いので、いつもサスペンスはホワイダニットの中で描かれる人の感情の表裏?みたいなものを楽しんでいます。


今読んでいるのは
西尾さんの忘却探偵シリーズ これは言葉の紡ぎがもともと好きで
森博嗣さんのWシリーズ これは哲学要素含むのが好き


サスペンス単体でこれ!ってはまっているのがまだないので
洋書も含めて探ってみます。

 

双孔堂の殺人 ~Double Torus~ (講談社文庫)

双孔堂の殺人 ~Double Torus~ (講談社文庫)

 

 

もぐ∞ 最果タヒ


最果さんの本は全作読んでいます。
今回は食べものが主題とのことで、読まねば!と思い。

というのもたべものと女の子のコンセプトで「ぐる娘」というサイトやっているため

xn--z8j7fl09j.com

読んだ感想は
おいしそうな文章
おいしいを表現するのにこんなに話し方あるんだって思いまして

妄想に妄想を重ねた内容なんだけれど
一人よがってない、あぁそうだそうだと頷いてしまう

「ハムが広義すぎてついていけない」
「パフェにとってはケーキもアイスもわらび餅も、具材でしかないからだ」


文面にほとばしっている
こういう言葉を日常会話でぽろっと出てしまう友達欲しい


今日は仕事場で、韓国人の同僚とおはぎの話になりました。
美味しくないとの事。おかゆも嫌いとのこと。
あの、中途半端に米の原型を止めていないけど、米のぬめっと感が嫌とのこと。

言われると確かに中途半端な存在ですな。
餅は良いそうです。
食べものの捉え方たくさん。

 

もぐ∞(もぐのむげんだいじょう)

もぐ∞(もぐのむげんだいじょう)

 


短編集になっていますので、隙間でも読めます。ぜひ。

好きの深度

 

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好きなことって質問は慎重に選ばないと危うい
案外強い衝動ではない場合

 

好きなスポーツ、好きな食べ物、好きな映画
初対面で聞くこと聞かれることもありますが
どっちかってーと、好きぐらい

 

それでもその言葉でカテゴライズしたりされたりします。
〜が好きな人、気が合う気が合わないとか。

 

その「どっちかってーと好き」が複数あれば志向性、
嗜好性が分かるのでよいんですが
一回のQで決めてしまうのはどーかと。

 

やらんことで得るものないって思って進んできたので、
ちょっと好きなこと。ってのがやたらあります。
よく言えば多趣味、悪く言えば器用貧乏で浅い。

 

手ぇ出してみる、っていうフットワークは悪くはないけども、
動機が浅いと習熟も浅く。
満足するもののハードルってどんどん上がって行くから
自分のアウトプットが好きじゃなくなってくる

 

時間も限られるし、

しっかりしたもの作るには時間はかかるので、

やらんと後悔するって思えるものから順に力加えます。
一度に沢山やらない。

 

 

ゴルゴタ 深見 真

復讐劇。
設定はハリウッドに出てきそうな。
舞台は日本の主人公は自衛官

銃や武器に関して詳しすぎじゃないかと思いました
武器の詳細詳しい。

映像化されてしまうとグロすぎる描写はあり
1人が多数を圧倒するってその構図は痛快な部分。
クライムものではあるのだけれど。

例えば映画で
善悪の問題であれば間違いなく悪だけれど感情移入してしまったり
主人公が泥棒で、刑事に見つかるかもってシーンは
自分は泥棒で、刑事の立場に立って観てないから不思議


持つ視点次第で、自身の立ち位置は変わる
視点、考え方、注目するポイント
カメラのフレームワーク、文章の主語

そんなものだけで、
自分の立ち位置は変わる

物語や作品が面白いポイントってここなのかもです
擬似的にも他者になるハードルが極端に低い
見える風景が数分数行で極端に変わることは稀ではあるけれども
ここではないどこかへ没入して見るのは面白いです。

家族を殺された自衛官
日本の社会に反旗を向けて
加害者へ復習していくお話

 

 

ゴルゴタ (徳間文庫)

ゴルゴタ (徳間文庫)

 

 

 

 

安藤忠雄展 @国立新美術館

機能性と合理性で埋め尽くされた都市に風穴をあけることが出来ないか

 

展示構成の中の「余白の空間」 冒頭のキャプションにあった
この言葉がとても響いています。

 

メッセージ強いコンテンツや非日常を突き詰めて
人の意識と時間を貰うのではなくて
日常に溶け込んでる中で、ちょっとした余白を感じる時を作る

 

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光の教会

 

建築がどういうものか考えると
「届けて動かす」コンテンツが多い世の中で
「潜らせてちょっとずつ溜めてく」コンテンツであるように感じています

 

一定空間に留まるその人の時間を少しリフさせる
それがじわじわ溜まっていく感じ
静かなものに惹かれるのって歳重ねていくにつれて多くなっています。

 

 

 

 

 

 

 

蚊がいる 穂村弘

 

 

蚊がいる (角川文庫)

蚊がいる (角川文庫)

 

 こちらから始めます。詩集です。

電車のマナーの中で、本の読んでる人と、携帯眺めている人の印象。
知らぬ人が会話している場合は特に何も思わずでも、
知らぬ人が電車の中で携帯通話にイラつくのについて

他者の欲望を感じるからでないかという一節が
ほほう。と納得した。

自分勝手な振る舞いをみることに、
反応させられることにイラつくんだろうな。

もちろん携帯の先にも相手がいて、
その会話は誰かのためであるのだろうけれど
姿が見えないと見えてるものしか見えないし

自分のしたいことをする
ってのはその場所とシーンによって
憧れもされ、イラつかせもするんですな。

公園で糸電話一人でしてるの見てても微笑ましいもんな。
電車中で携帯で電話してるの見てるとイラつくし。

場所と主体の見え方で感情って簡単に揺さぶられるもんなんだな。