『笑う淑女』 中山七里
歯車
歯車の一節が印象に残りました。
周りが回って初めて回れることを揶揄。
基軸となる始めの歯車にはモーターがくっついていて
自走することで周りを動かしている
歯車って燃費いいんですよね。
何十の機構を稼働させるのにすごい小さな力で済む
自走さえできれば、歯車としての個人も、組織も悪くはない
作中では報道に携わりたい人間に対して、
主人公は厳しい言葉をかける。
「思いが足りない。」と。
この本はとある才女の繰り広げる人間の卑しい部分を
浮き彫りにして煽るような話だけれど
痛快な言動が描かれていてとても面白でした。
単にミステリーって訳ではないお話。
是非とも。