怒りの感情/矛先と広がり
考える事は多いので、久しぶりにこのカテゴリ「思うこと」。いきなり逸れるけれど末尾の読点にも時々入れるべしか迷う「。」小学校の時宜しく二拍置いてもらうほどの呼吸はいらないけれど、何もないとふわーっと流れるこの間の区切りないかね。まる。
タイトル「矛先」
喜怒哀楽の中で「怒」だけやっぱり相手が必要なんだなと思って。盆の連休に起こった航空便キャンセルの時に思ったことまとめ。
朝7時に成田空港着。10時に飛ぶはずのフライトが10時間ディレイ、当日便が飛ばない21時のアナウンス、説明完了は深夜0時過ぎ。400人ぐらいはいたのかな、物凄い雰囲気だった。
事態が好転しないことの不満と。自分の期待が叶えられないことの不満と。「待つ」ってことのストレスと。
0時過ぎて、一度消灯に10−20分ぐらい電気消えた時には、「あ、ダメだ、暴動起きるかも」みたいな緊迫感あったな。上海デモがおきた時の現地よりも狂気でした。
なぜ怒るか。みたいな学術論文は読んだことないですが、自己防衛かなと思いました。相手がいなければ相手を作って攻撃する。伝染することもあって、連帯感を生むこともある。怖し。
フライト遅延の要因はシステムトラブルでした。システムがトラブったので、相手は機械です。人的ミスというならば修繕のバックアップ体制ぐらいでしょうか。いずれにせよ犯人はその場にはいないわけです。
直接的に犯人でなくても、同じ組織を括って仮想敵を大きくしていく動きは散見されます。善悪の話でもなくて、正否の話でも無いんだけれど、当事者間の問題で済むはずなのに広がっていくのは何とも。
関係ないですが、最近とても面白いサイトを見かけた。ツイッターのトレンド入っていたから開いた方多いかも。
この研究を大学院留学時もずっとやっていて。テーマはインターネット上におけるヘイトスピーチの情報伝播構造だった。連鎖反応の要が何処か、というのは実は出せたりします。その切り方と、その予見が出来ない。5年以内に予見が出来るまでに絶対したい。
ネット上で可視化できるのはほんの一部ですが、仮想対象の構築と伝播は「怒り」が一番感情の中で伝染が早い。自己防衛が根底にあるなら、その早さは群れの集団自衛に有効だったからかな。
戻します。空港内であれだけ狂気の空間になったのは、一人が根本原因じゃないと想います。あの場での「集団」を情報伝達が早い2−4人の家族や恋人と仮定すると。ああいう場所で「緊密度が高い」集団「同士」が、うねうねと近くに並ぶ列の作り方すると伝染速度が明らかに上がる。
解決として、一人一人へ説明するのは正解。ただ、待たせる配置がよくなかったと思います。離れた箇所に分散して一列にして、温度別に人員配置すると(実際辛いけど)、随分軽減する。
母集団400に対してだと、目立たない伝播に一役かってるキーマン20人程度がいたはず。初期でそのハブを抑えて、プラスに転じると、収束速度も一気に早まる。その20人が誰になるのかは事前に余地が出来ない。パンデミック発生時にはこういう検証とかされてるみたいですね。学びたい。英文で良いのでおすすめ教材や論文は教えて下さいませ。最近は濃度の異なる液体での流体力学も共通項多いんじゃないかとかじり中。
カタイな。
大きくなった仮想敵の有効な利用方法は、アニメ、コードギアス 反逆のルルーシュの最終話のやり方が個人的に好きです。「ダモクレスでは駄目だった、人である方が分かりやすかった。」というのは正。悲しくも怒りの矛先は人である必要があるというのも改めて認識した出来事でした。
話題のチームラボ teamLab Planetsへ行ってきた【豊洲編】
2ヶ月ほど前に teamLab Borderlessへ行っていまして
今回はteamLab Planetsへ行ってきました。そう、別。
現在2つの展覧会が都内で開かれているのです。前回のはこちら。
himukazu0616.hatenablog.com
豊洲会場は行ったことなかったので参戦。
坂の上にある光の滝 / Waterfall of Light Particles at the Top of an Incline
入り口の設計はやっぱり流石。
宮崎駿作品でも出てくるトンネル、期待感は胎内回帰からかな。何かそこに戻ることのわくわく。足の裏から刺激される冷たさが一気に夏感じさせる。水が流れ出ています。
冷たい生命 / Cold Life
The Infinite Crystal Universe
「思っていたより広い」「思っていたより狭い」鏡で錯覚する空間の大きさ。視覚情報が一番騙され易い。
The Infinite Crystal Universe
広い空間。本当に昔にたちもどると、大聖堂やオペラハウスは富裕層向け。一般大衆に大きな空間が開けたのは教会を除くとショッピングモールが初めてだったとのこと。今、都心では横に広い空間が減ってしまってる。これだけ広い作品はやはり没入感ある。
人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング / Drawing on the Water Surface Created by the Dance of Koi and People - Infinity
本当にこれだけ沢山の魚がいたら驚く。
Floating in the Falling Universe of Flowers
この作品は5年前ぐらいにもあったんだけれど、寝て見たことなかった。寝て作品をうえ眺めて観るととても良かった。没入する空間は五感と空間認識で成るな。
fuzkue 会話のない読書会へ『公園へ行かないか? 火曜日に』柴崎友香
日常のペース配分みたいなものはあります
休みは誰かひとりと会って飲み食いして
三連休ならどこか旅して
映画か美術作品を一作は観に行って
1週間に3日は5㎞ぐらい走る
読書は土曜に一冊、日曜にもう一冊
そして平日夜は勉強だけれど、週1日だけは何か新しいこと挟む
そんなペース
なんかないかな、平日夜って探していたのが先週。
初台にfuzkueというよく行くお店があります
突き詰められた読者のための空間
突き詰められたというと固いですが、会話だめなのでとても静かに過ごせます
店長の阿久津さんが書かれた本があり、最近読んでいまして(まだ半分くらい)その中に、「会話のない読書会」なるイベントがあることが書かれていて。
このお店隔月では来ているものの知らなかった。
検索したら直近でも開かれる予定のようだったので平日の彩りにと申込み。
決まった本を持ち込んで、参加者は同じ場所で同じ時間同じ本を読んで過ごす。
読書イベントは作家さんのトークライブぐらいしか今まで行かなかったし、一緒にただただ読むって面白いし新しかった。
『公園へ行かないか? 火曜日に』柴崎友香さんの新刊が題材でした。
この本は短編集。各国から集まった作家さんがアイオワで開かれるライディングワークショップでの話。
開始の20時近づくともう読み始めてよいのか、そわそわ。
いつもよりどんな人が他来てんだろうと周り気になってた。
20時きっかりに読み始め。少しの緊張感。
裏返しのテスト用紙、開始時間にしゅばってひっくり返して始まる感じ。新海誠さん作のこのCMよぎった。
電車で本を読むときは書店で付けてくれるカパーに書き込んで、店で読む時は手帳広げて読む派 。
フレーズ書き留めたり、派生して思いついたこと書いたりしたい。
手帳はedit の1日一ページ版。この日は仕事のメモで一杯だったから先週のページ開きながら。
20時から22時30分が読書会の開催時間。
2時間半で276ページ読むのは、正に自分が読むペースどんぴしゃ。ご飯食べるかは葛藤しました。お腹減ってたので一瞬だけ。
野菜中心の定食をオーダー。いつもこれ、普段1000円也。
いつもと違うのは、食べてる時の不思議な罪悪感 笑
皆がマラソン走ってるのに1人休んでるみたいな。
作品は良かったですねー
自分も長期留学してた身なので照らし合わせながら読んでいた。始めの章がタイトル「公園へ行かないか?火曜日に」だったのだけれど、これが良い。
パークへ行かない?とウラディミルがきいた。
と始まるこの章は、パークってなんやねん、公園って訳せばいいじゃんか。ってひとり突っ込んで読み始めたけれど、読み進めていくとパークってどこのことなんだって疑う叙述があって。
あー文化背景異なる人が一同に集まってどこに向かうか分からないけれど進んでく感じ、
まさにこの店でのこの瞬間だな。今日、火曜日だし。ってシンクロ感じました。
目の前に確かにあるものと、人の意思や関係ややり取りで成り立っていることと、今自分と話している人が思っていること知っていることと、私が理解していることが、常に少しずつずれていて、それがときどき重なったり繋がったりして、 いくつもの層の間を漂っているみたいに、暮らしていた。
[ホラー映画教室]
人の気持ちがわかることは、誰かと同じになることは絶対に、絶望的に絶対にないのだから、できることはただ共感することだけだというようなことだった。
[it would begreat!]
価値観が違ったり自分の考え方と違うことをそのまま受けいれる胆力が、歳重ねることで狭まっていくことはある。
自分の考え方に取り組んでいくことは確かに体力いるけれど、そういう考え方もある、って思えるような器は装着しておきたいものです。
22時30分終了。
ちょうど読み終わった。
24時まで開店していたけれど、皆23時ぐらいにはばらばらと帰っていた。現地集合現地解散、交流だけど直接交わらず、同じ場所で時間流した、絶妙な距離感が良い。
皆各々の日常に戻ってくんだなー
って定型的に書いてすぐ、いや全部混みで日常か、と自己完結。非日常の体験を!みたいに昔は思っていたけど本来全てシームレス。金曜の2359分と土曜の0000で本来変わるものないですね。
大陸を行き来する距離を、なんども移動している人たちが、その距離が「life」の一部である人たちが、こんなにもいるのだと、理解し始めたのはやっとこの数年のことだ。
[ニューヨーク、二〇一六年十一月]
こんな一節もあった、そんなこと思いながら書きながら帰路。あぁ雑司が谷駅とか知らない駅着いたと思ったら逆方向乗ってる、、、fuzkue帰り3回に1回ぐらい逆方向乗ってしまうのなんで。
イエローのワンピースがとても似合う方が目の前にいてなんか目の保養だったので凹みはやや軽減。
写真撮っていないからサムネは電車の中で描いた手書き。更新は来週の話になりそうですので、先週のお話でした。
越後妻有で楽しむ大自然の中のアート 大地の芸術祭へ【後編】
大地の芸術祭続き
作品の展示場所は空の下野外か、廃屋、廃校舎が多いです。その場の文脈で作品のメッセージはより際立つもので、場の力が強ければ作品の強度も求められますね。
フローティングスカルプチャー2018
磯辺行久
ワープクラウド
ダミアン・オルテガ
天と地を紡ぐ感じ
たくさんの失われた窓のために
内海昭子
カクラ・クルクル・アット・ツマリ
ダダン・クリスタント
自然は日本では緑に認識されるけれど、黒色で認識される国もある。ノルウェイの森の色みたいな。夜、この作品群の表情も変わるだろうな。
レアンドロ・エルリッヒ
家の記憶
塩田千春
最後の教室
クリスチャン・ボルタンスキー+ジャン・カルマン
車でぐるぐる周りながら1泊2日丸々動き回りました。
大地の芸術祭は今回で3回目、いずれも2−3人での旅行。
作品に関して想像力3倍になってそれを言葉交わしあいつつ旅。
道程も楽しい、人と旅行する事少ないので貴重でした。
越後妻有で楽しむ大自然の中のアート 大地の芸術祭へ【前編】 清津峡渓谷トンネル
大地の芸術祭に行って来ました。車での3人旅。2泊3日。
作品や古民家に溶け込んだ作品が越後妻有全体に点在。
その中でも感動した清津峡渓谷トンネルにつきまして。
渓谷というだけあって自然がいっぱい。車を降りて進む。
洞窟なんて幼少期のカミオカンデ以来かもです。
全長750mのトンネル内に作品が鎮座しています。
暗いトンネル抜けていくって心くすぐる。
展望スポットが3つあるのですが、道中この鉄の塊が。
よく見るとトイレと書かれていてユニークだな。
しかしなんと、中入るとマジックミラーのように外が見えるのです。
そしてもちろん便座もある。ほら、そうそんな感じに。公衆な感じに。
こちらは王蟲みたいでした。音響施設が付いていたからライブイベントもできそうで。
圧巻だったのは最後のところ。湧き水が薄く張って、靴を脱いで進んでいく。
本当に冷たくて反射光が大きいトンネルと合間って幻想的。
作品はMAD ArchitectsのLight Cave。
馬岩松さんと党群さん、そして日本人の早野洋介さんのグループ。
本作は馬岩松さんですね。
カナダのアブソリュート・タワー、モンゴルのオルドス博物館もMAD Architects。
高くあることが良いと評価されがちな中国に置いて、庭のデザインもされる。
山水都市をコンセプトに入れる建築も多い中で、この大地の芸術祭での作品は合ってた。
神奈川で自然を観測する。杉本博司さんの江之浦測候所に行ってきた。
江之浦測候所という場所があります。
“世界や宇宙と自分との距離を測る”
護王神社のアプロプリエイトプロポーションは観に行ってたことがあって。構想に10年、建築に10年かかったというこの測候所。友人から聞きまして、これは行きたいといざ小田原へ。
横浜から1時間ぐらい、東海道本線の根府川駅に降りる。
そこからは車でしたが、シャトルバスも出ています。
門を潜ると受付棟。全面ガラス張りで。屋久杉のテーブルにかけて説明受ける。2時間10人ずつぐらいの完全予約制。
日の出に沿った建築。
硝子の演台。裏手がコロセウムのような円形観客席になっていて。能楽がここで開かれることもあるそうです。
長廊。壁一面が珊瑚のような独特の文様。中庭には三角に芝の切り込み入れた庭園。
写真上部円形の石は、火おこしのできる竃みたいになっていて。BBQしたい。
伽藍道。石は見所の一つ。フランスからの石材や、江戸城にも使われた石が施設内に溶けて置かれています。
石廊も飛び石も一口に灰色でもこれだけ大きいと味が出る。日常に石材は至る所にあるけれど、画一化されたもの見ていることが多い。
何故石を置くのかね?土と石の違いは?みたいな話をしていた。昔から石は形が変わらないことから永久不変の象徴とされていて。自然物だけれどその境界の先にいってる感じから特別なのかな。
「天円地方」という言葉が中国の宇宙観の中にあります。天は円く、地は四角。天体活動は円環運動することによる。世界遺産にもなっている、明清時代の天壇は天に対しての場所として有名ですね(地壇という建物もある)。
この測量所には円形の建物は無かった。「測る」行為には、起点と終点を決める必要があるもので。世界や宇宙と自分との距離測る時も、まずは足元の起点を見失わないこと大事なんかなと思った。
2時間あっという間。とっても静かな場所なのでおすすめです。
あなたの知らない東京に出会う”音楽写真展” へ TOKYO SOUNDSCAPE
週末に行ってきました
東京を音楽と写真で見つめ直す空間
場所はCLASKA@学芸大学
初めて知った場所ではあるんですが
隣のカフェ「Factory & Labo 神乃珈琲」はよく行っているので馴染みある場所
「あなたにとっての東京とは?」
という問いから始まるギャラリースペース
東京は大学生の時に下北沢でカフェをしていた時の半年と、社会人になってからの2年間だけ過ごしてる
この大きな街をズバッと言葉でも写真でも表すこと難しい。縦にも横にも広い上に塗り替えられてく早さもある
窪塚洋介さんZONE
Spotifyプレイリストが各作品の前に置いてある
視て聴く東京
ヘッドフォンはBOSE
音楽を聴きながら写真を見ながら
レコード型のジャケットに
spotifyのバーコード一覧
それぞれが住み、過ごし、撮って残した場所
東京は下北沢、大井町、上野毛、自由が丘に住んだことがある。ざっくり街の印象を言葉に出してしまうとシンプルに同じ単語並ぶこと多いけれど
同じ場所に住んでいても目につくものも感じる事も違う
こんな場所あったっけって思ったり、同時代なのに昔の写真に感じたり
table
seimaさん
全体の話だけれど時間的にも空間的にも間がよかった
所狭しと画一的にずらっと並ぶ写真でなくて
一人から一人に向かう間もいい距離で
柱には一枚絵、アクセントもあって
3階で触れたあとで、8階に上がっていく時間もあって
屋上に直結
CHILL OUT飲みながらCHILL OUTできる
イベントサイト素晴らしいので
背景秘話もアーカイブも読むのおすすめです
tokyosoundscape.cowcamo.jp
同世代が創っていた空間と知った
こういう場所作りはしていきたいですね